「戻りブリ、ひさしブリ!」
春先になんとなく思いついた言葉だ。
語感が好きで、今まで言いたくてウズウズしていた。
そんな折り、積丹沖に戻りブリが出現したという。
しかし恥ずかしい話だが、わたくし、ブリなど釣ったことがない。
苫小牧方面で2年前に釣った65センチ位のブリをブリだと言い張ってきたが世知辛い世間は65センチをブリだとは認めてくれない。しかも夏のブリだ。
仮に今季、ブリサイズが釣れても初めましてなのでひさしぶりとは言えない。
なんとか「戻りブリ、ひさしブリ」って言う方法はないかと思案していたところとあるツイートを発見した。

たまたま偶然見つけたその時のツイート
名前は明かせないが、マイボートを保有しているアングラーだ。
しかもぼっちオフショア初心者の会の会員だ。
彼の船でブリを釣れば、はじめてのブリでもなんかうまくあの手この手でひねり出して「戻りブリ、ひさしブリ」って言えそうな気がする。
ひさしブリ号(仮名)
この船のオーナーは厳しい。
私は出禁リストに入っていたが、阪神も優勝したことだし出禁から復活のチャンスを貰い乗船に至った。
釣れなかったらやはり出禁だという。
オーナーである船長の他、たなとる2号(仮名)とその奥様たなとる1号(仮名)と4名のブリ好きによる出港となった。
奥様のたなとる1号はほぼオフショアデビューらしい。

出港時は快晴、凪だった

画像ではわかりにくいが雪虫が大量発生していた
メロン屋工房という怪しいメーカーのロッドとツインパワーSW8000。ラインは4号だ。フックはもちろんヘーゼルフック。
事前に秘密工作員から、
・底にいる
・平べったい鉄ジグがいい
・スロー気味
という情報は入手している。
ちょうど鉄ジグは2本買ってきた。
なのにうっかりバンブルスを装備してスタート。
(他船のジャッキーさんがバンブルスで釣れたツイート見て脳内上書きされた)

そろそろ入魂してあげたいブリタックル
ブリ
無線塔沖の秘密のカケアガリポイントでバンブルスを振る。

ホッケの季節だ
ちょこちょこ釣れてくれるのはホッケだ。
春から顔を見ていなかったので持ち帰ろうかと思ったが、ブリが釣れることを想定してリリース。
ホッケを見ているうちにふち思いついて鉄ジグに換装した。
船内では気づけばミヨシに立っている。
最近いつもミヨシに立っている。
背後ではたなとる夫妻が夫婦喧嘩をしている。
たなとる2号「チガウ!そんな振り方では絶対釣れない!」
たなとる1号「だって重いんだもん!!」
たなとる2号「ライン出しすぎ!!どれ一回上げて!」
たなとる1号が巻き上げるとフグがついていたらしい。
フグは数分振られていた。
フグはリリース。多分吐いている。
美しい風景だ。
そんな夫婦プレイを尻目に、私のサオに魚信アリ。
これはホッケより大きなサカナだ。
たなとる2号「来ましたね!」
ひさっつ「これは間違いなくブリ」
わたくし「いや!上げてみるまでわからない。ホッケダブル、トリプルかも」
しかしドラグが出るのを確認。さすがのわたくしもブリだと思いはじめる。
やや重いがドラグを調整しながら引き寄せる。
ブリだった。

この時釣れたブリ
5キロほど、83センチほどのブリだ。
ブリを探して約2年。
なかなか釣れなかったブリがやっと釣れた。
そもそも「GOLFさんはいつも魚が釣れない」というイメージになったのはブリのせいだと思う。
ショアでは釣れなくとも、オフショアではサクラマスやヒラメなど人並みには釣れていた。
積丹でブリを狙い始めてからイメージが悪くなった気がする。
最近異性との出会いがまったくない。
しかし長いトンネルを抜けた。
とにかくこの時点で船中でも唯一ブリを釣ったオトコになった。
三日天下
引き続きブリを探す。
サイズアップを狙おう。
やや波風が出てきたため、ポイントをやや東側に移す。
ひさっつはポイント探しで迷わない。
どうやらかなりのブリ好きだ。
その後、ヒラメも意識しつつ竿を振る。
眼の前の表層にキラキラが見える。
シイラだ。
ジグを泳がせると食ってくる。
せっかくなのでシイラも持ち帰ることにした。
引き続き、たなとる夫妻は厳しい指導を行っていた。
たなとる2号「チガウ!そんな振り方では絶対釣れない!」
たなとる1号「だって重いんだもん!!」
明らかにサオが曲がっている。
たなとる1号は、助けられることなく、自力で7キロ近くの推定90センチ位のブリを釣った。
明らかに私のブリより大きい。
わたくし「おめでとうございます!ニッコリ」
引き続きブリを探す。
引き続き、たなとる夫妻。
たなとる2号「チガウ!そんな振り方では絶対釣れない!」
たなとる1号「だって重いんだもん!!」
たなとる2号「ああ、ラインが変なふうに巻かさってる!ちょっと貸してみ」
そんなやり取りのあと、たなとる2号はラインを修正するために一度ジグを海中に落として巻き直していた。
そしたらまたサオを曲げている。
ラインを巻き直しながら回収していただけなのでいわゆるタダ巻きだ。
まったくタナなど取っていない。
たなとる2号は、タダ巻きで6キロ程度の推定90センチ位のブリを釣った。
また明らかに私のブリより大きい。
わたくし「おめでとうございます!ニッコリ」

タダ巻きでブリを釣るたなとる2号
結局船中ブリ系5本とヒラメ2枚。
あとシイラ。
そういえばあとで知ったのだが、シイラの皮膚には毒性があるという。
ビブリオが付着している可能性があるらしい。
美ブリ男。
私が探しているたのはそういうブリではない。
いい日だった。
苦戦していた船も多かったみたいだがひさっつさんのポイント選択が冴えていたと思う。

私のブリは左下
とにかくブリが釣れて大満足の釣行だった。
せめてもの復讐として、たなとる1号さんに「旦那さんのツイッターを見てみたらいい。彼はとても沢山の釣具を買っている。カードをたくさん使っている」と告げ口しておいた。
ひさっつさん、たな1さん、たな2さん、ありがとうございました!!
とにかく大勝利だった。
楽しい釣行だった。
#ぼっちオフショア初心者の会

尚、このブリが戻りなのか居着きなのかはシラナイ。突っ込んではイケナイ
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